スーパーの牛肉パックの「10桁の番号」から、牛の素性を調べるアプリです。
牛は個体ごとに10桁の「個体識別番号」が割り当てられていて、牛肉のパックのラベルなどに記載されています。その「個体識別番号」をこのアプリで読み取ることで、牛のさまざまな情報や、その情報を元に算出したビーフスコアを見ることができます。
ビーフスコアはおいしいお肉を測るための独自の参考値です。スーパーに並んでいる牛肉の中からより良い牛肉を選んだり、レア度の高いお肉を発掘したりしてみてください。
アプリでわかること・できること
(独)家畜改良センターの牛の個体識別情報検索サービスをもとに、牛の情報をわかりやすく表示します。
01. スキャン・手入力
10桁の番号を読み取る
パックの個体識別番号をカメラでスキャンします。手入力での番号検索や、過去に調べた履歴の一覧もここから見られます。
02. 個体情報・移動履歴
品種・性別・月齢と育った場所
黒毛和種などの品種、メス・オスの別、月齢、ビーフスコア、そしてどこで生まれてどの牧場で育ったかの移動履歴を表示します。
03. ビーフ図鑑
47都道府県の産地を集める
スキャンしたり食べた牛の産地(都道府県)が日本地図に記録されていきます。全国いろんな産地の牛を集める図鑑機能です。
04. 食べた牛の記録
実食メモを残す
実際に食べたお肉の部位や★評価、ひとこと感想を記録できます。「食べた牛」タブで後から振り返ったり、スコア順で並べ替えられます。
おいしいお肉の条件
アプリ内の解説コラムより ― スーパーでお肉を選ぶときの視点
簡単な説明
一般には、メスで、月齢が高く、肉用種のお肉がおいしいと言われています。
なお、おいしさには他の多くの要素、例えば飼料、飼育環境、鮮度、加工方法、保存方法、部位なども影響してきますので、この3つの条件が揃っても必ずおいしいというわけではありません。あくまでいち参考値として捉えてください。
性別(雌雄の別)
メスの方が肉質が柔らかく、脂は不飽和脂肪酸が多いため融点が低く、とろけるような味わいだと言われています。
逆にオスは肉が筋肉質で硬くなってしまう傾向があります。肉質の硬化を抑えるためオスは生まれてすぐに去勢されメスの肉質に近づくように飼育されることが一般的ですが、それでもメスの肉質には敵いません。
そんなおいしいメス牛ですが、残念ながらオスよりも肉の流通量は少なくなっています。
理由は2つあり、1つは肉用として割り当てられる個体数が少ないためです。生まれたメスの一定数は子供を産むための牛として飼育されるので、肉用となるメス牛は限られます。
2つ目の理由は、メスはオスより体が小さく、とれる肉が少ないためです。
つまり、メスの方がおいしく、かつ希少ということになります。一般のスーパーに並んでいる牛肉の多くはオスだと思いますので、(肉用種の)メスを見つけられた方はラッキーです。
月齢
牛は生まれてから20〜30ヶ月程度で出荷されますが、中でもゆっくりと成長させた牛、つまり高い月齢で出荷される牛の方がサシが細かく入った良い肉になると言われています。
ただし月齢の高い牛はその分飼育コストがかかっていますので、値段も高くなる傾向があります。若鶏より地鶏の方が高いことと似ていますね。
品種
牛の品種は色々ありますが、大きく2種類に分けることができます。肉用種と乳用種です。
・肉用種(和牛・外国種)
名前の通りおいしいお肉がとれる種類です。海外でも人気の「和牛」を名乗れる品種は、次の4種と、和牛同士の交雑種のみです。
- 黒毛和種
- 褐毛和種
- 無角和種
- 日本短角種
外国種はアンガス種、ヘレフォード種などです。赤身がおいしいことと、成長が早いので比較的安価であることが特徴です(ほとんどの外国種の牛には個体識別番号が割り振られていないので、Beef Lensではめったに表示されることはないでしょう)。
・乳用種
牛乳を生産することが得意な品種で、主にホルスタイン種とジャージー種が該当します。乳用種のオスは牛乳を出せませんので、肉用として育てられ、スーパーに並びます。肉用種と比較すると味は劣ります。
・交雑種(肉用種 × 乳用種)
乳用種と肉用種の交雑種も多く流通しています。乳用種の方が肉用種より体が大きく多くの肉が採れること、成長が純肉用種より早いこと、雑種のため病気に強いことから、純肉用種と比べて安価に生産できます。ただし肉質は肉用種よりは劣ります。
また、交雑種が生産される主な理由のひとつに、乳用種のメスが牛乳を出せるようにすることが挙げられます。牛も人間と同じように、子牛を産んで初めて乳を出します。そのために妊娠・出産をさせる必要があるのですが、乳用種の子牛は体が大きいため、純乳用種を出産することは母牛にとって大きな負担になります。そこで肉用種と交配させ、子牛の大きさを抑えることで、母牛の出産の負担を抑えつつ、乳を出させることができるのです。
- 仙台牛銘柄推進協議会 - 牛の品種:https://sendaigyu.jp/knowledge/breed/
- 農林水産省 - aff 2016年8月号:https://www.maff.go.jp/j/pr/aff/1608/spe1_01.html
- 家畜改良センター - 牛の種類:https://www.id.nlbc.go.jp/consumer/cow/about_the_cow.html
- 全国肉用牛振興基金協会 - 交雑種(F1):https://nbafa.or.jp/knowledge/type06.html
ビーフスコアの考え方と計算方法
ブラックボックスではなく、シンプルな4項目の足し算で算出しています
ビーフスコアは、基本点、雌雄の別、月齢、種別の4項目のスコアの合計から算出しています。なお、このビーフスコアは作者の主観が入った独自の点数であることから、あくまで参考値としてご利用ください。
また、よりおいしさに即したスコアを算出できるように、計算方法は随時改善・変更していく可能性がある旨ご了承ください。
① 基本点 +2.0点
- すべての牛のベーススコア: 2点
② 雌雄の別 最大 +1.0点
- メス: +1点
- オス(去勢含む): 0点
③ 月齢 最大 +1.0点
- 0〜35ヶ月は段階的に加点
- 10ヶ月以下: 0点
- 10〜20ヶ月: 1ヶ月につき +0.05点
- 20〜30ヶ月: 1ヶ月につき +0.04点
- 30〜35ヶ月: 1ヶ月につき +0.02点
- 60ヶ月以上: 0点(経産牛を想定)
④ 種別(品種) 最大 +1.0点
- 和牛(黒毛和種など4種): +1点
- 和牛以外の肉専用種: +0.7点
- 和牛と乳用種の交雑種: +0.5点
- 乳用種(ホルスタイン種など): 0点
うまく読み取れない場合・代替番号について
スーパーの売り場で「あれ、反応しないな?」と思ったときの確認ポイントです。
個体識別番号がうまく読み取れない場合
カメラでうまく読み取れないときは、次のことを確認してみてください。
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読み取ろうとしている数字は本当に「個体識別番号」か
個体識別番号は10桁の数字ですが、スーパーによっては独自に設定した「ロット番号」などを表示していることがあります。 -
そもそも「個体識別番号」が割り当てられているか
外国産の牛などには個体識別番号が割り振られていないものがあり、その場合牛の情報を取得することはできません。 -
数字が大きく歪んでいたり反射していないか
機械学習で文字を認識しているため、ラベルが大きく崩れていたり傾いている場合は読み取れないことがあります。うまくいかないときはトップ画面から手入力で検索できます。
「ロット番号」などの代替番号について
お店によっては、牛肉に「個体識別番号」の代わりに「ロット番号」など別の独自の番号を割り振っているところもあります。これは複数の牛の肉を詰め合わせた商品などに多くみられ、だいたいの場合は「ロット番号」などをお店のホームページに入力すると、使われている牛の「個体識別番号」がわかる仕組みになっています。
なお、このアプリは現時点では「ロット番号」などの独自番号の読み取りには対応していません。近所のスーパーが「ロット番号」などを採用している場合、スーパーの名前とともに対応要望をBeef Lens開発者までご連絡いただき、その後のアップデートをお待ちください。